|
飯盛山
戊辰戦争（1868年）の折り、白虎隊士20名が自刃、うち19名が命を落とした地で、隊士の墓が残されています。
1868（慶応４）年正月、鳥羽・伏見の戦いで惨敗した会津藩は、３月に軍制の改革を行いました。それまで年齢がまちまちであった番頭隊を解体、年齢別に白虎（16・17歳）、朱雀（18〜35歳）、青竜（36〜49歳）、玄武（50歳以上）の各隊に再編成しました。
各隊は身分別にさらに士中・寄合・足軽隊として分けられ、白虎隊の場合、士中一番（49名）・士中二番隊（42名）、寄合一番（106名）・寄合二番隊（67名）、足軽隊（79名）とに分かれ、総勢は343名でした。
８月21日、会津藩の国境・母成峠（ぼなりとうげ）の関門を破った西軍（官軍・新政府軍）は、翌８月22日夕刻には戸ノ口原に進出しました。
会津藩主松平容保（かたもり）は、士気を盛り上げるため、滝沢峠登り口の滝沢本陣へ出て陣頭指揮をとりました。白虎隊はその守護にあたりましたが、続々もたらされる味方不利の情報に、護衛の任を離れて出陣することとなりました。
白虎士中二番隊は城下に迫る西軍に備えるため大野ヶ原へ出陣、８月23日未明より戦いましたが、戦い以前より指揮官とはぐれ、銃器類の性能など兵力の差は歴然で、退却を余儀なくされました。
途中、大人である中隊頭・小隊頭（２名）・半隊頭（２名）とはぐれ、少年たちだけ20名になってしまいました。
猪苗代湖から用水を引く戸ノ口堰の洞門をくぐって飯盛山腹にたどり着いてみると、鶴ヶ城（若松城）は黒煙に包まれています。落城したと思いこんだ彼らは、主君に殉じて自決することを選び、割腹・互いに刺し違えるなどして果てました。
のどを突くも息のあった飯沼貞吉（のち貞雄と改名）がかろうじて救出され、唯一の生き残りとして白虎隊自刃の様子を語り伝えました。
彼らが落城と見た黒煙は、焦土作戦で城下に放たれた火によるもので、鶴ヶ城はその後１か月に及ぶ籠城ののち、西軍に明け渡されました。
16歳から17歳の少年たちの悲劇は、太平洋戦争前には若者の忠誠心を讃える宣伝に利用され、日独伊防共協定に伴いドイツやイタリアから使節が訪日した際に記念碑が贈られましたが、戦後GHQ（連合軍太平洋総司令部）により鉤十字や文字が削り取られてしまったため、現在は無難な文言に彫り直されたものが立っています。
ドイツ語は、“DEN JUNGEN RITTERN VON AIZU”と彫られています。
イタリア語は正確な綴りは不明です。調べがついたら掲載します。柱はベスビオス火山の噴火で埋もれたポンペイ遺跡の出土品だそうです。
飯盛山 見学自由
登り口西に、少々歩きますが市営無料駐車場があります。財団法人 白虎隊記念館の駐車場（市営無料駐車場に隣接）も、無料開放されています。
周辺売店の駐車場の、おみやげを買うことで無料扱いというところで、買い物を断り難くして強引な売りつけをされましたのでご注意ください。雨の日に傘を預かる口実で言葉巧みに取り上げて都合良くは帰れなくされ、おみやげを買ったあとでも、お茶を出されてテーブルに腰掛けさせられ、「近くにお蕎麦のおいしいお店ありませんか？」などと迂闊に尋ねたら、速攻で人数分用意されてその場で食べさせるなんていうことを平気でされました。おみやげを買わずに駐車料金を払おうとしても、おみやげを買ってくるよう執拗に強要されるなど、地元紙や議会で問題にされながら、いっこうに改善されないようです。おみやげを買う予定のないかたは要注意です。飯盛山郵便局となりの駐車場に停めると、おみやげを指定売店で購入するように言われますので、強制かどうか、いくらぐらい購入する必要があるか、事前にご確認されることをおすすめします。
不愉快な思いをしたら、会津若松市観光課（Tel.0242-39-1251）へ店名を通報、苦情を申し立てましょう。 |
